建物を設計する前にやること~まずはじめに敷地の概要調査について。

建物設計をする前には、設計条件の整理が必要です。

設計条件に、資金計画・規模・要望など、建築主に関係する条件と、計画する土地の条件があります。建築主とはじっくりと打ち合わせすることが大切ですが、計画地が決まれば調査を進めていきたいものです。

今はインターネットで敷地にかかる情報を得られることがあり、作業の効率化を目指せます。

一昔前は現地調査や役所にヒアリングなどといったことから始まりましたが、ネットで下調べをすれば効率的に計画が進みます。

グーグルマップを使って現地調査

とっかかりとして、グーグルマップを使って調査が始められます。地図情報(周辺建物)や地形など、ストリートビューも多用して調査ができます。

①敷地の方位

住所を検索して、敷地の方位が確認できます。最初の表示は上が北方向なので簡単に方位がわかります。日影規制がかからない建物であっても、狭小地などは高度斜線がかかる場合があるので、方位を知ることは重要です。不動産のチラシや地積測量図などは磁北で記載されることが多いので、正確ではありません。グーグルマップは比較的正確に方位を知ることができます。

②交通事情

主要道路など、計画地周辺の交通事情も確認できます。道路幅や曲がり角、一方通行など、工事車両や運搬経路・駐車場の確認ができます。

③最寄駅などの最短ルート

最寄駅までの最短ルートも表示させて確認したほうが良いです。その際、周辺の公共施設やコンビニ、公園の位置なども確認しておきます。その他水にまつわる地名が周囲にないかもチェックしましょうある場合は地盤に影響が出るかもしれません。意外と建築資材や作業道具を販売している金物屋やホームセンターもチェックしておくと、後々便利です。

④周辺建物や駐車場の配置状況

航空写真モードでは、周辺建物や駐車場、緑の分布状況・屋根の形状などが確認できます。見通しの良い方向や、日当たり・借景できる要素などを探してみましょう。ただし航空写真状況は周辺環境が『¥変化している場合がありますので、過度な期待は避け、後日現地で確認しましょう。

⑤建物の高さ・密度・道路幅員

ストリートビューでは建物の高さ・密度・道路幅員、電柱などの障害、歩道や街渠のあるなし、擁壁の有無、見通しの良い方向隣地の窓の配置など、現地に行かなければわからなかったことが確認できます。

以上のことをふまえ、組み合わせて検討してみると実際に見えていないことも想像がつくと思います。擁壁の連続により、土地の高低差があるかもしれません。大きな樹木や古い建物がある場合は、周辺の建設されている建物の年代が想像できて、旧耐震の建物が多いとか、水道管は古いので利用できるかなどに気づくかもしれません。グーグルマップの情報だけで、購入前に不動産会社にチェックしてもらうべき情報がわかりますので、ぜひ使ってみてください。

インフラ関連を調べるときに使えるサイト

各種ライフラインのうち、上水は現地調査や役所調査が基本になりますが、ガスや下水はネットで調べることができます。東京都の場合は「下水道台帳案内」のページで確認できます。敷地を検索・拡大して、道路境界付近に季節の汚水桝があるかを調べます。雨水汚水分流の場合は雨水桝の有無も同様に調べましょう。

下水道台帳案内

ガスは事業主が東京瓦斯の場合、「ガス管埋設状況確認サービス」のぺージで確認できます。宅内への引込は無償でガス業者が行う場合が多いので、敷地前面道路までガスの本管が引き込まれていれば大丈夫です。

ガス管埋設状況確認サービス

地盤を調べる

地盤は1つの敷地内でもばらつきがあり、地盤改良が必要かどうかは実際に地盤調査をやって見ないとわかりません。しかし大まかな地盤の傾向は下記サイトでも確認できます。

地盤サポートマップ

ジオダス

上記は地盤調査の統計データから地盤の傾向を知ることができます。無料でできるのでぜひ試してみましょう。

もう一つは「地盤の液状化」です。過去の震災等で問題になりましたが、単なる軟弱地盤より対策が施しにくいので注意が必要です。特に埋立地に計画するときは必ず見ておくとよいでしょう。

全国液状化マップ

古地図を調べる

古地図を見ると、その場所の古い地名や地形がわかります。地盤の良しあしを判断するためにも、昔は「池・沼・川・田んぼ」といった地域の歴史は古地図で確認しておきましょう。

以下のサイトは明治時代までの古地図や航空写真を全国どこでも見ることができます。地域の歴史も眞鍋、地盤などに不安がなくても見ておくとよいです。

今昔マップon the web

水害やがけ崩れを調べる

地震や水害などの心配もあります。土地購入はもちろん、建替えであっても水害、土砂災害について以下のサイトで事前にハザードマップを確認しておいたほうが良いです。

土砂災害警戒情報

土砂災害は直接の建築制限がかかるわけではありませんが、建築主には報告しておいたほうが良いでしょう。

用途地域や建築制限など主要な都市計画情報の調べ方

用途地域や高度斜線規定、防火制限、建築協定など主要な都市計画情報を役所へ行って確認するのが通例ですが、電話をかけてヒアリングすることもできます。その前にネットで検索して情報を得ることができます。各市区町村によっては公開の情報量に差がありますが、「○○市用途地域」や「○○市建築制限」「○○市都市計画図」などで大体は情報を得ることができます。完全な情報ではない場合がありますので、事前調査として情報を把握するのが適当です。

電話でヒアリングを行う際は、通常、計画地の住所が登記などで使用する地名地番で問い合わせますゼンリン住宅地図やヤフーマップ(グーグルより詳しく表示)であらかじめ住所を調べておきましょう。

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