なるほど!繊維系断熱材ほかの断熱材は?防湿層は必要?商品名でどれが繊維系断熱材か、熱伝導率と防湿層も紹介

建築で使われている断熱材は「繊維系」と「天然素材系」、「発泡プラスチック系」に大きく分類されます。

「繊維系」には「無機系」と「木質繊維系」があります。

「無機系」のなかの代表グラスウールはガラスを溶かし、繊維状に加工したものです。
「木質繊維系」では古紙を再利用したセルロースファイバーが代表例。壁や天井の中に吹き込む施工方法が一般的です。
「繊維系断熱材」は価格が安価な反面、材料の中に水蒸気が入りやすく、性能が落ちる可能性があるので、防湿施工を確実にする必要があります。

羊毛や炭化コルクに代表される「天然素材系」は、近年さまざまな素材が商品化されています。環境や人体への負荷が少ない半面、断熱性能の割には高価なところが欠点です。

でもどれが「繊維系」「天然素材系」「発泡プラスチック系」か

商品名を見ても良くわかりませんよね?サイトに飛んで探しても

なかなか分かりにくい場合があります。

そこで今回は、商品名とメーカーを基に、どの断熱材なのか?熱伝導率はどれなのか

防湿層が不要か必要か?

を表にまとめてみました。参考にお使いください。

繊維系断熱材とは?(防湿層が必要となる断熱材)

グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー等の繊維系断熱材

プラスチック系断熱材(吹付硬質ウレタンフォームA種3

繊維系断熱等に該当しない断熱材(防湿層の省略可)

JIS A9511(発砲プラスチック保温材)に規定するもの

JIS A9526(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)に規定する硬質ウレタンフォームA種1又はA種2

断熱材の商品名と種類 熱伝導率・防湿層の要否

断熱材の区分 商品名 メーカー 断熱材の種類 熱伝導率 防湿層(結露防止)
グラスウール アクリアネクストα 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール20K 0.034 付属(JIS A6930)
アクリアネクスト14K 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール16K 0.038 付属(JIS A6930)
アクリアマット10K 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール 0.043 付属
アクリアマット24K 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール24K 0.034 付属
アクリアウール16K 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール16K 0.038 必要
アクリアウール24K 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール24K 0.036 必要
アクリアUボードピンレス

アクリアUボードNT

旭ファイバーグラス 高性能グラスウール24K 0.036 床用断熱材
アクリアUボードピンレス

アクリアUボードNT

旭ファイバーグラス 高性能グラスウール32K 0.035 床用断熱材
アクリアウールサンカット(天井) 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール14K 0.038 付属
アクリアウールサンカット(屋根) 旭ファイバーグラス 高性能グラスウール24K 0.036 必要
ハウスロンZERO(HZS) パラマウント硝子工業㈱ 高性能グラスウール16K 0.038 付属
ハウスロンZERO(HZL) パラマウント硝子工業㈱ 高性能グラスウール10K 0.045 付属
ハウスロンZERO(HZD) パラマウント硝子工業㈱ 高性能グラスウール24K 0.035 付属
ソフール パラマウント硝子工業㈱ 高性能グラスウール10K 0.045~0.044 付属(等級4適合は必要)
マグオランジュ マグ・イソベール㈱ 高性能グラスウール16K 0.038 付属(JIS A6930)
ロックウール ホームマットNEO ニチアス㈱ ロックウール断熱材 0.038 付属(JIS A6930)
アムマット JFEロックファイバー ロックウール断熱材 0.038 付属
発砲プラスチック保温材(JIS A9511・9521) カネライトフォームスーパーE-Ⅰ ㈱カネカケンティック C種押出法法ポリスチレンフォーム保温板1種b 0.036 不要
カネライトフォームスーパーE-Ⅱ ㈱カネカケンティック A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板2種b 0.034 不要
カネライトフォームスーパーE-Ⅲ ㈱カネカケンティック A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
カネライトフォームスーパーE-BK ㈱カネカケンティック A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
カネライトフォームスーパーEX ㈱カネカケンティック C種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.024 不要
キューワンボード アキレス㈱ A種硬質ウレタンフォーム保温板2種2号 0.021 不要
コープランフォーム アキレス㈱ A種ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板3号相当 0.038 不要
ジュピー 旭化成建材㈱ A種フェノールフォーム保温板3種1号 0.02 不要
スタイロエース-Ⅱ デュポン・スタイロ㈱ A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
スタイロフォームEX デュポン・スタイロ㈱ C種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.024 不要
スタイロフォームRG-GK-Ⅱ デュポン・スタイロ㈱ A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
スタイロフォームIB デュポン・スタイロ㈱ C種押出法法ポリスチレンフォーム保温板1種b 0.036 不要
スタイロフォームEB2 デュポン・スタイロ㈱ A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板2種b 0.034 不要
スタイロフォームAT デュポン・スタイロ㈱ A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
スタイロフォームFG デュポン・スタイロ㈱ D種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.022 不要
ネオマフォーム 旭化成建材㈱ C種フェノールフォーム保温板1種2号 0.020 不要
フェノバボード 積水化学工業㈱ A種フェノールフォーム保温板1種2号 0.019 不要
フェノバボードJ 積水化学工業㈱ A種フェノールフォーム保温板3種1号 0.019 不要
フクフォームN フクビ化学工業㈱ A種ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板3号 0.04 不要
フクフォームルーフ フクビ化学工業㈱ A種ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板3号 0.04 不要
ミラフォームM1F ㈱JSP C種押出法法ポリスチレンフォーム保温板1種b 0.036 不要
ミラフォームM2F ㈱JSP A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板2種b 0.034 不要
ミラフォームMKS ㈱JSP A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
ミラフォームM2RS ㈱JSP A種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種b 0.028 不要
ミラフォームΛ ㈱JSP D種押出法法ポリスチレンフォーム保温板3種a 0.022 不要
建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム

(JIS A9526)

アイシネン ㈱アイシネンアジア・パシフィック 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA種3 0.038 必要
アクアフォーム ㈱アクア 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA種3 0.034 必要
フォームライトSL-100 BASE INOAC ポリウレタン 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA種3 0.040 必要
フォームライトSL-50a BASE INOAC ポリウレタン 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA種1 0.026 不要
MOCOフォーム 日本バフテム㈱ 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA種3 0.040 必要
ソフティセルONE 倉敷紡績㈱ 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA種3 0.04 必要
その他 パーフェクトバリア30K エンデバーハウス㈱ ポリエステル繊維断熱材 0.035 必要
パーフェクトバリア20K エンデバーハウス㈱ ポリエステル繊維断熱材 0.038 必要
パーフェクトバリアネダレスボード20K エンデバーハウス㈱ ポリエステル繊維断熱材 0.038 床用断熱材
パーフェクトバリア13K エンデバーハウス㈱ ポリエステル繊維断熱材 0.039 必要
パーフェクトバリア10K エンデバーハウス㈱ ポリエステル繊維断熱材 0.045 必要
フクフォームeco  フクビ化学工業㈱ 古紙混入発砲ポリプロピレン断熱材 0.036 床用断熱材

※熱伝導率は数値が低いほど断熱性が高い。ということは覚えておきましょう。

上の表右列にある防湿層の欄で「必要」となる断熱材は、防湿層が必要となります。

防湿層について(防湿規定)

断熱等級4から2までの場合、繊維系断熱材の規定が必ず必要となります。

繊維系断熱材を使用した時、断熱材の室内側に防湿層を設置しなければいけませんが、

以下の条件を満たす場合は防湿層が省略できます。

①Ⅵ地域(沖縄県)

②RC躯体又は土壁に断熱層設置

③床断熱において断熱材下側が床下に露出又は湿気を妨げない構成

④透湿抵抗比の基準に適合

①~④までと同等以上の有効な措置が取られる場合

防湿層とは、室内の水蒸気が壁体内に侵入するのを防ぐ層です。

防湿材やテープなどを用いて隙間が生じられないように連続させて設けます。防湿層は「付属防湿フィルム」や断熱材施工後に防湿フィルムを別張りする方法があります。

防湿層に関してはフィルムの規定はないのですが、通気層を取り入れる場合は防湿層の規定(JIS A6930の防湿フィルムを使用する。)となっているので、どちらにしても防湿層はJIS A6930に対応したものを使用しましょう。

透湿抵抗比

材料ごとに定まる水蒸気の通しにくさを表す指標を透湿抵抗といい、材料の厚みを材料の透湿率(水蒸気の通しやすさの指標)で除した値

透湿抵抗比の基準に適合するには(適用除外規定)

防湿層は透湿抵抗比計算による場合は除外規定が適用されます。ただし透湿抵抗比計算は「付加断熱」(断熱材が複数重なっている場合)は適用できません。

類似の計算として、定常計算や内部結露計算があるので計算シートを手に入れて自分で作成。又は断熱材メーカーや工務店、材料業者に問い合わせることで計算書を作成できます。

内部結露判定シートエクセル 

内部結露計算シート_エクセル

代行します
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